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【武豊】名勝負を演出する名脇役の存在

2015-02-25 [週刊大衆03月09日号]

人生に役立つ勝負師の作法 武豊
名勝負を演出する名脇役の存在


ヒーローをより輝かせるために必要なのは、強いライバルの存在。そして、物語をより面白くするのは、個性あふれる脇役です。糸と糸が複雑に絡み合うほど、結末はより鮮烈な印象となって人々の心に刻まれます。
たったひとつの頂点を目指して、毎年、数多くのサラブレッドがデビューし、激闘をくり繰り広げる競馬は、こんな、最高に面白いドラマの連続です。

今回、紹介するヒーローは、第2次競馬ブームを築いたオグリキャップ。ライバルは、オヤジ、武邦彦厩舎のバンブーメモリー。そして、勝負をさらに盛り上げた名脇役が……今回、読者のみなさんに紹介したいホリノライデンです。
1985年4月3日、北海道・浦河町の日進牧場で生まれた彼がデビューしたのは、87年12月5日。手綱をとったのは、"競馬史に残る名勝負"と呼ばれる89年の「マイルCS」を制したヒーロー、オグリキャップの南井克巳騎手でした。

ドラマが大きく動き出したのは、89年5月27日に行われた「垂水S」。僕とホリノライデンの出逢いからです。彼にとっては17戦目。16戦3勝の彼とコンビを組んだ僕は、2番手から鮮やかに抜けだして勝利を手にすると、続く、GⅢ「阪急杯」では、スタートからゴールまで先頭を譲らず、重賞初勝利を挙げました。ちなみに、僕が「阪急杯」を制したのはこの一度だけ。僕にとっても、記憶に残る鮮やかな勝利でした。

その後、9月10日のGⅢ「セントウルS」は、南井騎手とのコンビで6着。10月7日のオープン「オパールS」では、再び僕とのコンビで6着。河内洋騎手とコンビを組んだ10月29日のGⅡ「スワンS」(12着)を経て、目指す最高の舞台、GⅠ「マイルCS」に駒を進めてきたのです。

 AJCCは別定GⅡらしく、格がものを言うレース。前走クラス別成績で見ても過去10年、前走準オープン組は〔1・0・2・17〕、前走オープン特別組は〔0・1・2・21〕で、複勝回収率はそれぞれ51%と…
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