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【武豊】 “名牝"ベガと挑んだオークス

2015-05-20 [週刊大衆06月01日号]

人生に役立つ勝負師の作法 武豊
"名牝"ベガと挑んだオークス


昨年の桜花賞馬、ハープスターが右前脚の繋靭帯炎を発症し、ターフを去ることになりました。その凄さは、一緒に走っていて脅威に感じることもあっただけに、ホッとしつつも、やはり、どこか寂しさも感じています。

父は僕の最高のパートナーだったディープインパクト。母はヒストリックスター。一度もレースで走ることなく繁殖牝馬になったため、馴染みのない方もいると思いますが、"名牝"ベガの血を受け継いだ超良血馬です。
――武さんにとって最高の牝馬は、どの馬ですか?
頭の中で一頭一頭、走る姿を思い浮かべると、すぐに4、5頭の名前が思い浮かびますが、間違いなくベガも、その中の一頭に入っています。

彼女とコンビを組んだのはデビュー2戦目でした。このときは2番手追走から直線抜け出して、最後は2着に4馬身差の圧勝。レース後、1600メートルの「桜花賞」はどうなるかわからないけど、2400メートルの「オークス」は勝てる……確かな手応えを感じたことを覚えています。
その「桜花賞」を、自分が乗りたいように乗って勝てたことで、「オークス」は心に余裕を持って臨むことができました。競馬に限らず、この余裕というのは、とてつもなく大きなプラス効果を生み出します。すべての歯車がガチっと噛み合い、いいことが雪だるま式に増えていきます。

レースの前日、僕が思っていたのはひとつだけ。
「普通に乗ろう!」
それだけでした。
スタートして、そのまま流れに乗って、道中は4、5番手。スローペースになったことも、位置取りも、何もしていないのに、ベガにとって理想的な方向に流れていきました。

 超ハイレベルな争いが予想される今年のダービー。それに耐えうる体調、仕上げが進んでいるのは2頭だ。馬券の本線は、マカヒキ→サトノダイヤモンド。2週前追い切りの時点から明らかな変化があった。 まず、◎…
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